第7話 生命は自然農の畑、いかがだったでしょうか?そこにいるもの全てが 繕うことも、へつらうこともなく そのままの姿で息づき 良いも悪いもなく ただひたすら自らの使命を全うし それでいて、全てが調和を保ち 見事なハーモニーを奏でるような世界。 僕もまだ、学びの最中でもあり そんな理想とのギャップを感じ残念に思ったり 思い通りにいかないことも沢山あります。 けれど、高橋さんの畑のような世界が ほんとうにあることを僕は知っているし 何より、この畑という空間で そんなことが可能なのであれば きっとそれは、いつかこの世界でも 実現出来るのではと信じています。 最後に大好きな吉野弘さんの詩をご紹介します。 〈 生命は 〉 生命は 自分自身だけでは 完結できないようにつくられているらしい 花も めしべとおしべが揃っているだけでは不充分で 虫や風が訪れてめしべとおしべを仲立ちする 生命はその中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ 世界は多分 他者の総和 しかし 互いに 欠如を満たすなどとは 知りもせず 知らされもせず ばらまかれている者同士無関心でいられる間柄 時にうとましく思うことさえ許されている間柄 そのように世界がゆるやかに 構成されているのは なぜ? 花が咲いている すぐ近くまで虻の姿をした他者が 光をまとって飛んできている 私も あるとき 誰かのための虻だったろう あなたも あるとき 私のための風だったかもしれない。 (自然農の畑のおはなし 完) TOPページへ戻る <自然農の畑のおはなし> 第1話 → 自然農との出会い 第2話 → やってはみたものの・・・ 第3話 → これでいくんだ! 第4話 → 居心地のいいカフェのように 第5話 → 寄り添うというあり方 第6話 → 耳を澄ませ・対話する 第7話 → 生命は 公式HP Body curiosity ジャンル別一覧
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